うぇるそふぃあ ~35歳リーマンの生活収支改善ブログ~

某IT会社で勤める35歳の企画系ヌルリーマンの日常。日々が退屈で、面白いことを失ってしまった僕に「楽しさ」と「驚き」を。自分がテクノロジーやガジェットが好きなのでそれ系の記事が多めになると思います。

たった1人からはじめて、「越境」するチームを作るまで(読書ログ:カイゼン・ジャーニー)

本書は「アジャイル開発」をたった一人から始めて、チームへ展開し、最後には組織・企業の壁を越境して問題解決していく成功譚である。

今の組織で課題感を感じながら、それでも頑張っている人のための1冊です

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

 

本書で真っ先に描かれるのは「まずは一人で始める。」ということ。
この言葉は今まさに課題にぶつかっている我々の背中を「さあ始めよう」と押してくれる。

プロダクトマネジメントや開発を少しでも良くしていきたいと思う人におススメの本です。

以下 、読書ログ

第1部:一人から始める

・一人から始める「振り返り」
→タスクマネジメント(やることを定義する)、タスクボード(進捗管理)、振り返り
→まずは可視化して、やってみて、改善する。
アジャイルはこのプロセスの繰り返しなので、まずは個人単位でもこれができるようにする)
・タスクは小さく分割する。
Keep、Problem、Tryの3つに分けて振り返りを繰り返す。
・一人で始めて、まず自分が変わることで人を巻き込むことができる

第2部:チームで強くなる

スクラム→開発期間を最大1か月の期間の「スプリント」に分け、そのスプリント単位で何をするのかを決め、完了時に振り返りを行いカイゼンをしていく。
(スプリントごとに、要件定義にあたる部分も反復される。)
・大事なのは「なぜそれをするのか?」をチームで理解すること(Start with Why)
→効率性を最初から追及するのではなく、「個人の能力が最大限発揮できるだけの目的・完成イメージ(受け入れ条件)の共有」を先にすると効率性は後からついてくる
・手法として、インセプションデッキなどを用いて、チーム全体として対話をして、プロジェクトのゴールイメージをしっかりとみんなで腹落ちさせる。
・チームの関係性・モチベーションを維持するために、最初のキックオフで自分を明らかにする問いかけをする
 ◆キックオフでするべき問い

  1.  自分は何が得意か?
  2.  どうやってチームへ貢献するつもりか?
  3.  自分が大切に思う価値はどんなことか?
  4.  ほかのメンバーは自分にどんなことを期待していると思うか?
  5.  その期待は合っているのか?

 関係性を積み上げるための土台を明確にしておく
 ⇒土台を作ることで、チームの関係性が自然に成長するようになる

・あわせて、育成観点では「星取表」(できること、これから学びたいことの一覧)を持つことが大事
→モブプログラミングやペアプログラミングでノウハウの承継を図る
・そもそも創造的課題は「効率的に解決できない」
 →簡単な問題⇒効率的に解決できる(正解を目指せる)
  複雑な問題⇒頑張って解決するし、納得感こそが重要(妥当解しかない)
・「ふりかえり」と「むきなおり」が重要
→振り返りで今あるものを改善する。むきなおりで、ゴールに対しての方向性を合わせる
→合宿で一気に進めるのもあり
・プロセス改善の最終形はスクラムを超えうる
→究極のフローマネジメントでは、待機時間ゼロになるので、スクラムのリズムよりも短くなる可能性がある(スクラムのリズムより早いリリースを目指しうる)
・プロセス改善の基本は、「排除」「結合」「交換」「簡素化」の4つ
→時間がかかっている工程をどんどん改善し、プロセスの流れをよくする
・ちゃんと振り返りと改善をしよう

第3部:みんなを巻き込む

・第2部は個人の越境(チーム内)、第3部は組織の越境
・組織越境の本質は「対話する」環境・関係性を作りうるかどうか
→リーダー同士で対話する環境を用意する
・プロダクトバックログが暴走をする(開発項目が膨大になりすぎる)のを避けるには、ユーザーストーリーを明確にしたうえで優先順位を定義していくことが重要。
→広さを広くとって深さ(作りこみ度合い)で調整する方法がある。

 

プロダクトマネジメントはこのユーザーストーリーとプロダクトバックログを最適化し続ける活動であり、ユーザーインタビューなどの手法を用いることが重要。

本書をダ―――っと一気に読んだのですが、GW明けて次に頑張るのは自分だという前向きな気持ちになれました。 

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで