「文化庁メディア芸術祭」行ってきました!!
今年もメディア芸術祭の季節になってまいりました。
最初に行ってからいよいよ5年くらい連続で行っていますね。
もうだんだん慣れてきた六本木の国立新美術館・・・
相変わらず、美しい・・・
今回のメディア芸術祭ですが、個人的なポイントは
① 「ドローン」
② 「リアルーWebの融合」
③ バイオ
の3つです。
この3つのトレンドは確実に来ると思います。
本当はここにIOT系のものも来ると思っていたのですが、思っていたよりも少なかった印象です。申し込みのタイミング(2014年7月~9月)の問題か?
まず、①のドローンから。
1. アート部門「Drone Survival Guide」(優秀賞)
2. エンターテイメント部門「Phenox」
このドローン、これからどんどん拡大していきそうです。
物流で使う。農業の農薬をまく。警備に使う。軍事目的で使う。地図を作る。
正直、どう使うのかよくわからないというのが逆に無限の可能性を感じさせていいですね。しかも自動制御技術を組み合わせれば、どんなことでもさせることができそうな。郵便局とかいらなくなるんじゃないかなぁ・・・。
次に、② 「Web - リアルの融合」
これは2つの意味があり、技術的な融合とビジネスなどのソフト面での融合の両方がみられる作品がありました。
1. エンターテイメント部門「Ingress」(大賞)
じわりと人気上昇中--新感覚ゲーム「Ingress」を知っているか? - CNET Japan
Googleの持つ地図技術とリアルでの陣取りゲームを組み合わせたゲーム。
コミュニティの創出やリアルでの移動など、ネット上でのゲームとリアルでのムーブメントをつなげることを可能にしたのが新しい。
2. エンターテイメント部門 「のらもじ発見プロジェクト」
これは、リアル⇒Webのムーブメント。
一見すると「他の人は気づいてないけど、こんな面白いものを見つけたぜ!」的なある種の高等遊民のようなプロジェクトかと思いきや、この「リアル」で見つけたフォントを「Web」で販売することで、お金を「リアル」の方に還元させることができているのが新しい。「Webで地方創生」というようなキーワードを実現していくとこういう形もありうるのかなと感じました。
3. エンターテイメント部門「Auto Complain」
http://www.auto-complain.com/#about
自転車アプリいわゆるサイクルコンピュータ。このアプリのすごいのは、道路のデコボコを振動センサーで記録し、自動で地方政府に苦情というか改善要望を出してくれるところ。オープンコミュニティというかガバメント2.0的な流れの先端を行くようなアプリ。
(ちなみに開発元はドイツです。)
自転車ユーザーは単純にサイクルコンピュータとして、自転車を楽しみ、
行政は道路のメンテナンスの監視コストの削減ができ、
住民はどんどん道路が改善されていくのを実感できるという3者がみんな得をするというアプリ。こういう流れが行政を改善していくんだろうなぁ・・・。
③ バイオ
1. アート部門「バイオマシン」
池に浮かぶミドリムシなどの藻類を食べ、そのエネルギーを用いて活動する機械。
機能として、移動⇒ミドリムシの摂取(=食事)⇒洗浄という機能を持ち、仮に有害な藻が発生した際には除去する機能を持つなど、生殖機能はないが生物さながらの機能を持っている。
全然関係ないですが、ミドリムシの会社「ユーグレナ」がその気になるとこういうのも作れるんだろうなぁ。。。
2. エンターテイメント部門「handiii」(優秀賞)
筋電義手とは、手を失われた方が残された腕の筋肉の電気信号を介し直感的に操作できる義手のことです。この技術は既に商品化されています。
この義手を、① 部品を3Dプリンターで作成可能にする ② センサーにスマートフォンを使用する ③ モーターの数を減らす というイノベーションにより大幅にコストダウンさせる。
さらに、デザインがカッコいいんだよなー。
こういう技術がどんどん広がっていってほしいですね。
というわけで、3点、ドローン、Web-リアルの融合、バイオがキーワードでした。
メディア芸術というか技術の進化はまだまだ世の中を面白くしていきそうな可能性を感じさせてくれる展示会でした。